掲載日 2021.08.05 / 更新日 2022.04.26

ついに完成！繊細で上品な華やかさ、パティスリー・エクロールの煌めく桃パフェ

「夢のコラボ桃パフェ」誕生までのリアルタイムストーリーVol.3

福島市の桃が、最盛期を迎えています。福島市観光コンベンション協会では、市内飲食店の桃メニュー開発をお手伝いし、そのプロセスをシリーズでお伝えしてきました。第一弾は、こだわりの桃生産者と世界的なパティシエによる「夢のコラボ桃パフェ」。

「フードロスをなくす」をテーマに、昨年から自身の畑「Berry’s garden Farm」で桃栽培を行っている農業女子のカリスマ景井愛実（かげいまなみ）さん。そしてその桃を使って、市内人気店「パティスリー・エクロール」のオーナーパティシエ鈴木智絵（すずきちえ）さんが作るパフェを特集します。

第3回は、ついに完成した「パティスリー・エクロール」の桃パフェについて、詳しくお伝えします。

第1回：農産物から「規格」をはずしたい〜カリスマ農業女子が自分の畑を持つまで
第2回：夢の「福島桃パフェ」プロジェクト〜「パティスリー・エクロール」鈴木智絵さん
第3回：ついに完成！繊細で上品な華やかさ、パティスリー・エクロールの煌めく桃パフェ（この記事）
※記事の最後に「フカボリトーク」（音声コンテンツ）がありますので、ぜひお聞きください。

コンセプトは『Parfait du Luxes（贅沢なパフェ）』
女性らしいピンクを基調とした「桃のパフェ　ロゼ」
中華をイメージした「桃のパフェ　ブラン」　
「普段味わえないような体験をしてほしい」
世界的なパティシエの技を、惜しみなく味わって

コンセプトは『Parfait du Luxes（贅沢なパフェ）』

このパフェでちょっとした贅沢な気持ちを味わっていただけたら、との思いが込められた『Parfait du Luxes（パルフェ・デュ・ルクス〜贅沢なパフェ）』。

「日頃の疲れをパフェで癒やし、自分へのご褒美として大人の女性に楽しんで欲しい」と話す、オーナーパティシエの鈴木さん。今回誕生したのは、桃のカラーを連想させる「ロゼ」「ブラン」２種類のパフェです。

ピンクを基調とした「桃のパフェ　ロゼ」

中華をイメージした「桃のパフェ　ブラン」

女性らしいピンクを基調とした「桃のパフェ　ロゼ」

トップに飾られた高さのあるチュイル（フランス語で瓦という意味を持つ焼き菓子）と、上品で美しいピンクのグラデーションが目を惹く「桃のパフェ　ロゼ」。

パフェを構成している９つのパーツは、（下から）バラのジュレ、桃、マスカルポーネクリーム、クレームレジェール、カルダモンのシュトロイゼル、ヨーグルトソルベ、パンプルムースロゼのグラニテ、フランボワーズと桃のソース、フランボワーズのチュイル。

贅沢な気持ちになれる香り高い「バラのジュレ」の中に、存在感のある大きさでカットされたフレッシュな「桃」。その上には、クリーミーでおだやかな酸味の「マスカルポーネクリーム」とカスタードに生クリームを加えてふんわりと仕上げた「クレームレジュール」。中央には、フルーツとの相性も良いカルダモンを使ったしっとりサクサクの「シュトロイゼル」が加わります。

パフェの中でも、シンプルなだけに重要なクリーム。ソルベとグラニテがさっぱりしている分、濃厚且つ重くならないよう食感をふんわりと軽く仕上げたそう。

さらに、さっぱりとコクのある「ヨーグルトソルベ」の上に、ふんわりシャリッとしたピンクグレープフルーツの氷菓子「パンプルムースロゼのグラニテ」、目を惹く鮮やかなピンクの「フランボワーズと桃のソース」。トップに「フランボワーズのチュイル」が飾られて、完成！

フランボワーズの甘酸っぱさとピンクグレープフルーツの苦味も絶妙なアクセントになり、桃の爽やかな甘味と酸味が引き立つ大人の桃パフェに仕上がっていました。

洗練されたパーツの組み合わせにより、さらに高い次元へと昇華された「桃のパフェロゼ」。そのバランスの妙に思わず唸ります。

中華をイメージした「桃のパフェ　ブラン」　

もう１種類は、杏仁豆腐やジャスミンティーのジュレなど中華の要素が散りばめられた「桃のパフェ　ブラン」。

パフェを構成している９つのパーツは、（下から）アプリコットと桃のソース、杏仁豆腐、ジャスミンティーのジュレ、桃、ココナッツシュトロイゼルのチョコ掛け、ココナッツソルベ、ライチのグラニテ、パイ、フロマージュブランのクリーム。

爽やかな酸味を感じられる「アプリコットと桃のソース」、柔らかくトロッとした食感の「杏仁豆腐」の上には、「ジャスミンティーのジュレ」と大きめにカットされたジューシーな「桃」。さらに、「ココナッツシュトロイゼルのチョコ掛け」とすっきりと濃厚な甘味の「ココナッツソルベ」が加わります。

そして、「ライチのグラニテ」。景井さんの畑に訪れた際も、「桃の甘さを活かすため、ライチなどさっぱりしたものと合わせたい」と仰っていた鈴木さん。トップには、薄く伸ばしてキャラメリゼした食感の良いパイと「フロマージュブランのクリーム」が飾られ完成！

「パフェを作るのはライブ感があって楽しい。」と話す鈴木さん。

キャラメリゼしたサクサクのパイとフロマージュブランのクリームで、飾りを丁寧に仕上げていきます。

トップの飾りだけでも、ひとつの作品として完成された美しさを感じます。

全体的にさっぱりと軽やかな印象で、食後のデザートにもぴったり。パーツの重なりとバランスの良さを堪能できるパフェに仕上がっていました。

「普段味わえないような体験をしてほしい」

あらためて、「パティスリー・エクロール」のオーナーシェフ鈴木智絵さんにお話を伺いました。

ー今回のパフェのコンセプトは『Parfait du Luxes』ですが、どのような思いを込めたのでしょうか。

「パフェを考えるときは、まず初めにテーマやコンセプトを決めて、出来上がりのイメージから考えます。今回は、せっかくなので、普段は味わえない経験をしてほしい、という思いが一番にありました。これまでに食べたことが無い感じで桃を食べてもらいたいな、と。桃×中華などいつもとは違った組み合わせで、あぁ桃ってこういう味わい方もあるんだ、これとこれが合うんだ！という発見をしてもらえたら嬉しいです。」

ーパフェは、毎年２種類用意しているのですね。

「一緒に来た人とシェアをしながら味わってもらったり、次に来た時にもう１種類食べよう！というワクワク感をもって欲しいので、毎年２種類のパフェをつくっています。」

ー特にこの部分を楽しんで欲しい、というポイントはありますか。

「パフェは層になっているので、基本的には順番に食べるしかありません。例えば、生クリームだけ食べなきゃいけない時とかありますよね（笑）でも、今回のパフェは順番にも食べられるし、一緒にも食べられる。全てを一緒に食べた時により美味しく感じられるように工夫しています。

パフェはどうしても重たくなりがちなので、最後まで美味しく食べられるように、食感や味わいの違いにこだわっています。是非、いろいろな人に食べていただきたいです。」