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カタクリ群生地で春を満喫しよう!ボランティアガイドとまわる「福島市小鳥の森」
4月3日(土)4日(日)が見頃のピーク。春を見つけに、ぜひ。
福島市岡部にある自然観察施設「小鳥の森」の里山で、今年もカタクリの花が見頃を迎えています。
コロナで鬱々とした気持ちになってしまいがちですが、春の爽やかな空気を胸いっぱい吸いながら里山を歩いて、カタクリの群生やたくさんの春の草花を見つけると、気持ちも華やいでくるかもしれません。特別な装備は必要ありません。歩きやすいシューズと動きやすい服装で、カメラを持って出かけてみませんか?
「福島市小鳥の森」にはカタクリ群生に詳しいボランティアガイドがいて、見どころを案内してくれますよ。一足先にカタクリの群生を観察してきましたので、ご紹介しましょう。
「福島市小鳥の森」ボランティアガイドとは?
「福島市小鳥の森」には、案内板もたくさんありますので自分で歩くことももちろんできますが、ボランティアガイドに案内してもらえばカタクリ群生の観察スポットはもちろん、カタクリの珍しい生態や今しか咲かない草花を教えてもらったりでき、ただ里山の自然を観察するだけではない楽しみがあります。
ボランティアガイドを利用するには、まず「福島市小鳥の森」の「ネイチャーセンター」に行きましょう。カタクリの群生地を案内してくれるボランティアガイドは、約15名。案内の開始は午前10時。それ以降に「ネイチャーセンター」に行けば、随時順番に案内してもらえますよ。どれくらいの時間をかけられるか、また、体力の面での心配についても相談をすれば、要望に応えてくれるそうですから、気軽に相談してみてください。
「カタクリ群生」ボランティアガイド
受付 | 10:00~14:30 |
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料金 | 無料 ※予約の必要はありません |
期間 | 2021年3月27日(土)〜4月11日(日) |
その他 | コロナ対策として、「ネイチャーセンター」で受付時に氏名と連絡先を記入、検温を実施しています。また入館の際はマスクを着用しましょう。 |
「カタクリ」ってどんな花?
「カタクリの群生地」という言葉はよくニュースなどで耳にすることがあるかもしれませんが、いったいどんな植物なのでしょうか?また、なぜ群生するのでしょうか?「小鳥の森」のレンジャーやボランティアガイドにお話をお聞きしました。
「カタクリ」はユリ科の多年草で、春に可愛らしい花を咲かせます。色はピンクがかった薄い紫色ですが、紫が強いものや濃いピンク色、珍しい白など、個性豊かです。葉も、緑一色のものもあれば、まだら模様になっているものなど、これまた個性豊か。そして2週間ほどで花が咲き終わってしばらくすると、何事もなかったように葉ごと姿を消してしまうという、珍しい生態です。「スプリングエフェメラル(春のはかない命)」という花言葉も納得です。
なぜ「カタクリ」は群生するのでしょうか?それは、蟻のおかげなんです。カタクリの種には蟻が好む部分がついていて、蟻が種を巣へ持ち帰って好きな部分だけを食べて、残りを巣の周辺に捨てるために群生するのだとか。花は咲くまでに7~8年もかかりますが、葉は毎年春に顔をのぞかせます。1年ごとに大きくなっていきますが、「この葉は1年生かな?2年生かな?」とその様子を見るのも、カタクリ観察の楽しさです。
ボランティアガイドの案内で、いざ「カタクリ群生地」へ
ボランティアガイドの齋藤達也(さいとう・たつや)さんと齋藤英子(さいとう・えいこ)さんに「福島市小鳥の森」の里山を案内していただきました。カタクリは日当たりの良いところを好み、暗い朝晩や、昼間でも曇りや雨の日には花を開かせず、まるでうな垂れたようになってしまいますので、お天気の良い日を選んで行くとよいですよ。
カタクリ群生地は敷地内に2か所。どちらも「ネイチャーセンター」から12分程度歩いていきます。険しい山ではありませんが、歩きやすく履き慣れたシューズで行きましょう。
まずは「カワセミの小径」を通って「①カタクリ群生」へ。なだらかな山道を歩いていくと、小さな谷沿いにたくさんのカタクリを見ることができます。この周辺はちょうど見ごろを迎えたばかり。開いた花はもちろん、つぼみもまだ見ることができました。また、なかなか見つけることのできない「1年生」も発見。ガイドさんたちは芽を出したばかりの1年目のカタクリを「1年生」と呼んでいます。ヒョロっと茎が伸びただけのような「1年生」は普通に歩いているだけでは見つけづらいので、ガイドさんに聞いてみると見つけてくれますよ。
次に「シジュウカラの小径」を通って「②カタクリ群生地」へ。「カワセミの小径」よりは急な坂道を上り下りします。カタクリは群生地以外の場所にも生えてきますが、特にこの「シジュウカラの小径」ではコース内の階段などにもいっぱい花を咲かせています。踏みつけないように気を付けてくださいね。
斜面にいっぱいのカタクリが咲いている「②カタクリ群生地」は日当たりがよいため、「①カタクリ群生地」よりは花の進みが早いようです。そのため種になっているところも見ることができました。「①カタクリ群生地」とはちょっと違った楽しみ方ができました。
いかがでしたか?カタクリの花の命はわずか2週間程度。可愛らしいカタクリの花を観察しながら、「福島市小鳥の森」の里山を散策して春を見つければ、コロナ禍でふさぎがちな気持ちも上向くかもしれませんね。ぜひ出かけてみてくださいね。
「福島市小鳥の森」カタクリ群生地のまとめと観察の際の注意点
まとめ
・カタクリ群生地ボランティアガイドの期間は2021年3月27日(土)〜4月11日(日)、受付は10:00~14:30、受付場所は「ネイチャーセンター」
・カタクリの見ごろは4月3日(土)4月4日(日)くらいまで
・群生地は2か所。「②カタクリ群生地」は「①カタクリ群生地」よりアップダウンがキツいので体力と相談を。
・コースは上り下りがあるので、歩きやすいシューズで。
・カタクリは明るいと花を咲かせる。朝晩や曇り・雨の日には花は閉じてしまうので晴れの日を選んで。
注意点
・コースの外には外れないでください。写真撮影のためにコース外に出てしまう方もいますが、貴重な野生の草花が生えていますので、コースの中を歩くようにしてください。
・火気は厳禁です。「福島市小鳥の森」の敷地内は全面禁煙となっています。
・動植物の採集は一切禁止されています。また敷地内には伐採木が積み上げられていますが、持ち出しは厳禁です。ルールを守って楽しみましょう。
福島市小鳥の森
所在地 | 〒960-8202 福島県福島市山口字宮脇98 |
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TEL | 024-531-8411 |
開館時間 | 8:30~17:00 |
休館日 | 毎週月曜日(祝日の場合はその翌日)、年末年始(12/29~1/3) |
料金 | 無料 |
※「カタクリ群生地」ボランティアガイド以外にも、自然観察のガイドやレンジャーがいますので、お問い合わせください。 |