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福島市で温泉ワーケーション!Vol.1 飯坂温泉「電車で行ける昭和レトロな温泉町」
見どころいろいろ。仕事の合間の街歩きもおすすめ。
いま、注目されている「ワーケーション」。仕事(work)+休暇(vacation)の造語で、観光地やリゾート地で働きながら休暇を取る過ごし方です。
時間や場所にとらわれないテレワーク、出張(Business)+レジャー(Leisure)の「ブリージャー(Bleisure)」など多様なワークスタイルが広がる中、福島県でも独自の支援制度が始まり、全国各地でもさまざまな取り組みが行われています。
「福島市の温泉ワーケーション」特集、第2回は今回は電車で行ける飯坂温泉編をお届けします。
第1回の記事はこちら→身体を癒やして集中力アップ!福島市で「温泉ワーケーション」はいかが?
リラックス効果の高い温泉地で、癒やされながらテレワーク
飯坂温泉には40軒以上の旅館が並び、さらに9つの共同浴場と4つの足湯があるのが特徴的。それぞれ違った雰囲気の温泉でリフレッシュしながら疲れた頭とからだを癒せば、さらに仕事がはかどりますね。
旧堀切邸は、観光客にも地元の人にも人気のスポット。美しい庭園の中には無料の足湯・手湯も整備されていて、誰でも気軽に楽しむことができます。宿泊施設での温泉とはまた違う足湯の魅力にふれてみてはいかがでしょうか。
温泉街に、多数の飲食店。地元グルメでパワーチャージ。
連泊や長期滞在が前提となるワーケーションは、宿泊施設外での食事ができるかどうかも大切なポイント。飯坂温泉は、名物の円盤餃子やラジウム玉子を使ったメニューが味わえるお店などが多数並んでいます。
ワーケーションに必要なのは、「体験」プランの充実
今回、飯坂温泉でのテレワークやワーケーションへの取り組みについて、「平日ならお一人でもOK!テレワーク・街歩きに!温泉で免疫力アップ!気軽に素泊まりプラン」などを販売している、祭屋湯左衛門の柳沼公貴 代表取締役へお話を伺いました。
祭屋湯左衛門公式ホームページ
ー 現在の、ワーケーションやテレワークへの取り組みについて教えてください。
旅館は元々、1泊2食が定番ですが、時代の変化もあり(新型コロナウイルスの感染拡大前から)多様なプランを販売してきました。きっかけとなったのは、東日本大震災です。
お客様のご来館が全く無い状況の中で、復興支援のボランティアなどを対象に素泊まりプランの販売を始めたところ、多くのお客様から予約が入りました。また、インバウンド需要を見込んで館内のWi-Fi整備を進めていたこともあり、コロナ禍でのテレワークの流れにうまく繋がったと思います。
最近は、リアルでの会議も増えましたが、これからもオンラインの需要はますます高まり、働き方もさらに変化してくると思います。そのニーズに応えていきたいと考えました。また、これまでのスタイルではなく「泊食分離」でお客様に外(地域)へ出てもらおう、という話は以前からありました。
現在は基本的に1泊ずつですが、連泊という販売スタイルを打ち出すのもありかなと考えています。長期滞在の分、地元の経済に貢献できる可能性がありますよね。
テレワークやワーケーションという言葉を使っていなくても、素泊まりや1泊朝食を実施している旅館は他にもあります。「平日の稼働をどうするか」は常に旅館の命題です。
ー これから飯坂温泉で取り組みを加速させていくために、何が必要だと思いますか?
国も「テレワークやワーケーション」を推進していますが、言葉の定義も含め、飯坂温泉ではまだまだ手探りで始まったばかりです。打ち出し方に、わかりやすさと工夫が必要だと感じています。
宿泊施設以外でのテレワーク需要に対応するには、まちなかに「コワーキングスペース」があるのが理想ですよね。
旅館の宴会場を使うというアイデアもありますが、パルセいいざかの会議室を活用するなども面白いかもしれません。喫茶コーナーもあり、そこで地域の特産品を販売しテレワークをした人が帰りに購入できるなど、予算をかけずに取り組めることもありそうですね。
そして、体験プランの充実がやはり重要だと思います。外国の方も「何ができるのか(体験)」で旅館を検索します。家族単位でのワーケーションにも対応できるよう、家族のための「体験」も必要ですね。地元のNPO(いいざかサポーターズクラブ)が、茂庭でのカヤック体験やサイクリング、練りきり体験などを企画しているのでうまく連動できたらと思います。
今はそれぞれが単体での発信になってしまっていますが、ワーケーションのページを作成しそこに体験プランを掲載するなど、点ではなく線や面での発信が必要だと思います。
茂庭の広い湖を独り占め!モンドセレクション受賞の水質でカヌー体験
【ダム湖でカヤック】もにわっ湖カヤック ツアー(4月~11月)
ー 最後に、今後の展望について教えてください。
旅館も、時代に合わせて変わっていかなくてはいけません。
昔は、地域で、というよりそれぞれの旅館での動きになっていましたが、これからは地域で協力して色々なことに取り組んでいくべきです。それぞれが得意分野を活かして、適材適所で力を発揮し、まとまっていけたら良いですね。
飯坂温泉は、旅館や温泉、飲食店も多く、アクセスも抜群。この機会にぜひ、福島市の温泉地でワーケーションを体験しませんか?
こちらの記事もご参考にどうぞ→ 見どころたくさん!飯坂温泉まち歩き
【取材協力】祭屋湯左衛門
【文/写真】三廻部 麻衣