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せっかくの桃だから見た目も大事に。プロの料理人に学ぶ、桃の美しい切り方
プロは桃をこうやって切っている
いよいよ暑い夏も本番! ピーチホリデイも始まり、福島市内ではいたるところで桃メニューが提供されていますね。
今年は桃の生育が早いと言われており、通常はお盆前後に最盛期を迎える「あかつき」の収穫がもう終わりそうで、次の「まどか」に、という市内の果樹園さんもあるそうです。
ところで、パフェやスムージーに乗っている桃って、綺麗ですよね。まん丸や半カットになっていますが、どうやって切っているかご存じでしょうか?
「自宅でも桃を美しくカットして盛り付けてみたい!」「プロはどんな風に桃を切ったり保存したりしてるの?」などと編集部で話題に上がったので、花見山中腹に2023年3月にオープンしたイタリアンレストラン「コルティーレ」にお邪魔して、料理に使う桃の切り方を伝授していただきました。
桃をかわいく、美しく盛り付けたいというときの参考にしてくださいね。
料理のプロが桃の切り方を伝授
教えていただいたのは、10年以上イタリア料理を作り続けているコルティーレの料理長。コルティーレではピーチホリデイメニューの「桃づくしコース」を提供しているので、桃の扱いはお手の物です。桃づくしコースの食レポ記事も近日公開予定ですのでどうぞお楽しみに♪
それではレクチャースタート!
なんと包丁が3種類用意されています。手前は包丁の背を使ってたたく用(後述します)、真ん中が桃を切る用、奥が種をくりぬく・皮をむく用です。
※家庭用の包丁1本でも代用可能です。
桃は獲れたての「暁星(ぎょうせい)」を使用。かための、しっかりした状態の桃でした。
①利き手で包丁を、もう一方の手で桃を持ちます。
②割れ目を上にして上から垂直に包丁を当てます。
③桃の実にぐるっと一周、包丁を入れます。包丁はあまり動かさず、桃を動かすのがポイントです。
④一周した後、包丁を押し込むと種の境目にあたるので、そこから包丁をさらに押し込みます。
※柔らかい桃の場合は、そのまま種の境目に包丁を押し進められることがあるので、そのまま種ごと真っ二つに切ります。
※さらに柔らかい桃の場合は、種が実からぼろっと外れることもあります。その場合は無理して種を切らなくてOKです。
⑤種が切れなければ、包丁を種に当てた状態で、上から別の包丁の峰(背)で力を入れて叩きます。
(トンカチ等でも代用可)
⑥最後に小さなナイフで種をくりぬいて、皮をむいて完成です。
パフェに乗っているおなじみの形になりました。
なるほど、こうやってあの美しい形の桃はカットされていたのですね。半カットの桃はパフェや飲み物にオシャレに乗せてもよし、2つ合わせてクリームやアイスなどを挟んで丸ごと桃の器としてもよし。楽しみ方はいろいろです。
シェフの鮮やかな手さばき動画もご覧ください。
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編集部のメンバーも実践してみたところ、種は思ったよりかたくなく、意外とすっと切れて驚いたとのこと。
ちなみに皮をむいた状態で保存する場合は、ラップでぴたっと包み、空気に触れないようにすると色が変わりにくくなります。レモン汁をふりかけるのも有効です。
自宅で憧れの桃パフェを作ってみました
せっかく習った切り方を試してみたい!と、その足で桃を買いに行き、教わった切り方で桃パフェを作ってみました。
材料はこれだけ。
- 桃
- 生クリーム(ホイップ済みのしぼるだけのもの)
- バニラアイスクリーム
- コーンフレーク
今回使用した桃はかなり熟していたので、種を半分に切らなくてもぼろっと実からはがれました。皮もつるっとむけて、綺麗な半カットの桃に。グラスにコーンフレーク、ダイスカットの桃、アイスクリーム、生クリーム、半カットした桃の順番で投入。ものの5分で立派な桃パフェが完成したではありませんか!
平日なのに、夕飯のデザートにミニ桃パフェが出てきた子どもたちは大興奮(笑)。普通に食べる桃よりも不思議と高級感があり、ちょっと得した気分でした♪
練習する価値あり!
果実に包丁をぐるっと一周入れる切り方は、アボカドなどでは経験がありますが「まさか桃でこの切り方をするとは!」と目からウロコでした。
コツをつかめばいつもの方法よりも手早くきれいに桃をカットすることができそうですし、お客様を桃でおもてなしするときにも使えますね。ぜひみなさんもお試しください。