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福島市で舞茸一筋40年「きのこの国」に初潜入!

地元に開かれた場所を目指して、8/10には「朝顔祭」も開催

きのこの国 収穫体験

福島市にお住いのみなさん、市内の笹谷にある「きのこの国」をご存じでしょうか?

「名前は聞いたことあるけど……」
「看板を見て気になってはいたけど……」
という方も多いのではないでしょうか。

そんな方のために、今回は観光ノート編集部で「きのこの国」へ伺い、舞茸の工場見学や収穫体験をさせてもらいながら、どんな施設なのかを詳しく教えてもらいました。

福島市にいながら味わえる、奥の深い“舞茸ワールド”へあなたを誘います!

きのこの国へレッツゴー!

2024年6月某日、福島駅西口からきのこの国へ出発。飯坂街道(県道3号)を北西へ進み、信陵支所近くのファミリーマート福島笹谷店がある交差点を左折します。

きのこの国 案内看板

この看板がある交差点を曲がります

 
きのこの国 案内看板

こちらは十六沼公園手前の交差点にある看板

福島駅から市内大笹生の十六沼公園へ行く道の途中にあるこの2つの看板。見覚えがある方も多いかもしれません。

きのこの国 外観

きのこの国 外観

福島駅からは車で20分ほどできのこの国へ到着~。
(写真左側の建物は現在は学童クラブとなっていますので、お間違いなく!)

きのこの国ってどんな施設なの?

きのこの国 売店の様子

きのこの国 売店の様子

「きのこの国」を簡単に説明すると、自社工場で舞茸の生産を行い、工場見学や収穫体験、売店で生鮮舞茸や舞茸商品を購入できる施設です

実は「きのこの国」は業界では名の知れた施設で、なんと年間2万人が訪れているそう。そのほとんどが県外からの大型バスの観光客で、百人超の団体を受けいれることもしばしば。福島市の温泉地からの帰りに立ち寄られる方もいらっしゃるそうです。

自社工場では年間50~70トンの舞茸を栽培。生産した舞茸は売店で販売するほか、乾燥や粉末状に加工したり、だし醤油やお茶、うどん、そばなどの商品に加工したりして全国に販売しています。
売店では収穫したての舞茸を1袋500円で販売。贈答用・ご自宅用に化粧箱での販売もしており、全国発送も可能です。

きのこの国 売店の様子

きのこの国 売店の様子

きのこの国 売店の様子 

売店の奥には自社工場があり、工場見学や収穫体験が可能です。全天候型で1年中、季節や天気を問わず収穫することができます。

ITサラリーマンから舞茸栽培企業へ転身

きのこの国 代表取締役の武田正徳さん

きのこの国 代表取締役の武田正徳さん

きのこの国 代表の武田正徳さんは福島市笹谷の出身で、1989年にきのこの国を創業して以来40年近く、この地で舞茸を作り続けてきました。(それ以前の15年間は、関東でIT関係のサラリーマンをしていたというから驚きです!)

武田さんは、美味しくてビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富で低カロリー、生活習慣病の改善も期待できる舞茸に将来性を感じ、30代で福島市へのUターンと起業を決意します。平日は仕事、休日は起業に向けて60以上の関係機関を訪ねて猛勉強を重ね、舞茸栽培農家への転身を果たしました。

起業当時に舞茸の生産方法の6割を把握していた武田さんは、残りの4割はトライ&エラーを繰り返しながら独自の栽培方法を確立しました。全天候型で通年収穫できる、完全無農薬栽培を実現し、スーパーで販売される舞茸と品質の差別化を図っています。

「うちの舞茸は、肉厚で香り高く、特に収穫したては最高。食べてみないとわからないのでぜひ食べてほしいね」と武田さん。

工場見学&舞茸収穫体験にチャレンジ

舞茸栽培用の容器がずらりと並ぶ

舞茸栽培用の容器がずらりと並ぶ

私たち編集部も、工場見学と舞茸収穫体験をさせてもらいました。
おがくずや栄養剤などを詰めた舞茸栽培用の容器を殺菌後、菌を植えて培養。自然に近い環境に似せた気温と湿度の異なる部屋を数回移動しながら舞茸を育てています。

これらすべての工程で、舞茸が収穫できるようになるまでには約40日かかるのだそう。これほどたくさんの手間と工程を経て、舞茸が作られていることを初めて知りました。  

武田さん:
おがくずや栄養剤などの分量、放置期間、各部屋の温度と湿度のバランスは、自然の山に近い環境になるように試行錯誤を繰り返して今の形になったんだ。「栽培方法を教えてほしい」って、韓国とかバングラデシュとか、海外企業からも技術者が見学にくることもあるよ。

きのこの国 培養室

幼児や小学生も工場見学や収穫体験に訪れるため、温度や湿度がわかりやすいように「夏の部屋」「秋の部屋」のように各部屋の環境を季節で表す工夫も。子どもの夏休みの自由研究にもいいかもしれません。

きのこの国 収穫体験
きのこの国 収穫体験

いよいよ収穫体験! 収穫方法のレクチャーを受けます。
先の曲がったナイフの先を容器の入り口から入れこみ、てこの原理で舞茸の底部を上に押し出すイメージです。

きれいに収穫できました!

きれいに収穫できました!

武田さんにおすすめの食べ方を聞くと、「舞茸一株を耐熱容器に入れてラップをしてレンジで3〜5分、塩こしょうをかけて食べると最高のおつまみになるよ」とのこと。

早速自宅で作ってみると……、香りが豊かで歯ごたえも良く、シンプルな調理法ですがとっても美味しかったです♪

地域に開く夏祭り「朝顔祭」へ行ってみよう

きのこの国 夏祭り

きのこの国 夏祭り案内

きのこの国は40年近く福島市で舞茸を作り続けていますが、市内での認知度が低いと感じるのはなぜでしょうか?
それもそのはず、これまでは集客を考えて人口密度の高い地域、主に関東地区や宮城県を中心にPRをしてきたのだそう。

武田さんはこれからは福島市に対してもPRに力を入れ、地元の方々にももっと舞茸本来の味や香りを広めていき、新鮮な舞茸がいつでも店頭で買えることを地域の方に知ってもらいたいと考えています。

きのこの国では、毎年8月上旬~10月下旬にかけて駐車場や建物外周に朝顔が咲き乱れることから、「朝顔百選」として開放する予定です。
地域の人に訪れてもらうきっかけにしてもらうべく、8月10日(土)には「朝顔祭」というイベントを開催。風鈴の絵付け体験や飲食の出店などもあり、過去に販売していた「舞茸アイス(350円税込)」も再販予定です。
※物価高騰によってアイスの価格は変動する可能性があります。

きのこの国 フリースペース「わたしのへや」
きのこの国 フリースペース「わたしのへや」

きのこの国の中庭には、屋根付きのフリースペース「わたしのへや」も整備。
敷地内には、朝顔のほかにもキウイフルーツやモミジ、クヌギなどさまざまな植物が植えられ、四季折々の自然の変化を楽しめそうです。テーブル・イス完備で飲食可能、事前予約をすれば企画スペースとして無料で利用できます。

武田さん:
8月~10月上旬までは朝顔の見頃が続くので、「看板は見たことあるけど……」「気になっていたけど……」という方が、朝顔をきっかけに、いつでも誰でも来てもらっていいところなんだと知ってもらえたら嬉しいね。花が嫌いな人はいないでしょ?
「わたしのへや」も、40年かけて舞茸栽培の合間に植物を植えてきた。地域の人が気軽に来られる場として、福島市の皆さんにきのこの国を知ってもらいたいですね。

舞茸パワーを世界中へ届けたい

「きのこの国」というポップな響きから、取材前は「珍スポットなのでは?」と思っていましたが、良い意味で期待を裏切られました。

おまけに、現在開発中の新商品は、ドバイなど海外展開も計画しているそう。70才を超えてもなお挑戦を続ける武田さんのお話からは元気をもらえました。

きのこの国が気になっていた方は、手始めに8月10日の朝顔祭へ遊びに行ってみては?

きのこの国 基本情報

店舗名 きのこの国
住所 福島県福島市笹谷字前田下17-1
電話番号 024-557-7228
営業時間 10:00~15:00
舞茸収穫体験 2株750円※要予約
定休日 年中無休(臨時休業あり)
駐車場 あり
HP・SNS 公式Webサイト
齋藤幸子(さいとうゆきこ)

レギュラーライター

齋藤幸子(さいとうゆきこ)

2010年に福島市に転入。WEB制作会社→銀行窓口業務→大学広報補佐を経験。2児の子育てをしながら、2019年より「福島に移住・転入した女性が、福島の暮らしの情報を発信するサイト tenten」でライター活動をはじめる。現在はフリーライターとして各種WEB媒体で執筆中。主に地域情報や生活情報の発信を行ってきたが、観光ノートのライターになり取材記事の沼にハマる。写真撮影、画像編集、マップ作成なども行う。

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