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旅慣れた人はどこへ行く⁈ 福島市人気温泉地アンケート集計結果考察
『ありがとう』キャンペーン 16,864件のアンケートが物語る福島旅行のリアル
福島市内の宿泊施設に宿泊し、アンケートに答えて応募すると、抽選で合計360名様に福島市のイチオシ名産品が当たる『ありがとうキャンペーン』。たくさんのご回答、本当にありがとうございます!
令和5年度分は今もキャンペーン期間中ですが、今回はこれまで答えていただいたアンケート結果を基に、福島市観光コンベンション協会のデータ分析およびコンテンツ創出業務を担当している三宅 晃司さんからデータをもらい、“数字が物語る、福島旅行のリアル”をまとめました。
筑波大学大学院経営政策科学専攻修了後は、 リゾート運営会社で旅館運営改善や新規施設の開業を担当。 その後は会津若松市役所にて行政視点での地域活性化を目指した活動をするなど、宿泊施設や観光に関するマーケティングや集客戦略、 データ分析やコンテンツ創出とさまざまな業務に携わってきた三宅さん。
今回のアンケートの目的は、満足度のデータを宿にフィードバックし、 業務改善やさらなるサービス向上に繋げること。
なので、回答者に自由に記入してもらう欄を複数設け、市に向けた意見、宿に向けた意見などを細かく書いてもらうようにするとともに、あえて厳しい意見をもらう工夫も凝らしたそうです。
それでは早速、福島市を代表する「飯坂・穴原温泉」「土湯・土湯峠温泉」「高湯温泉」「市街地」の4つの地域を比較しながら、16,864件(2022年度)の回答が物語ったリアルを覗いてみましょう!
目次
夫婦・恋人旅行が多いのは? 同行者による宿泊地の傾向
こちらは「温泉地別の同行者」グラフです。全体としては夫婦旅行が 5月と10月・11月に、子供連れ家族は、学校の長期休暇がある8月、1月が増加傾向にあることがわかります。
地域別で見ると、このような分析結果に。
飯坂・穴原温泉 | 他と比べると比較的夫婦の割合が少なく、子供連れ家族の割合が多い |
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土湯・土湯峠温泉 | 4地域の中で夫婦率が最も高く、恋人の割合も他の温泉地より高い |
高湯温泉 | 夫婦の割合がどのシーズンも半数以上を占めている |
市街地 | 約半数が一人旅でありビジネス客だと考えられるが、一方で半数近くはそれ以外の層であり、ビジネス客以外にも多くの層で市街地の宿泊施設が利用されている |
高湯温泉は自然が多く、夫婦や恋人とのんびり過ごすのに最適な環境がありますし、体力を持て余し遊び場を求めている子ども連れの方々には、近隣に果物狩りやお店もいろいろある飯坂温泉が人気のようですね。
自然が多くありながら周辺には運動公園や観光施設が点在している土湯温泉は、夫婦や子連れ家族、地域団体・サークルからも選ばれやすいようです。
事前計画派 or 現地派で異なる、人気観光地ランキング
こちらは、左のグラフが「旅行前に事前に計画」して訪れた観光地・上位7施設を宿泊地域別に分けたもので、右が「現地に来訪してから知って訪れた」観光地ランキングです。
事前リサーチのもと訪れる観光地の上位は「果樹園」「浄土平」「あづま運動公園」「福島競馬場」「古関裕而記念館」「花見山」。やはりテレビや雑誌でも大きく取り上げられている、福島を代表する場所が多い印象ですね。
現地で知って訪れた観光地の圧倒的1位は「道の駅ふくしま」。道の駅が2022年4月にオープンしたばかりであったため、現地で口コミや情報を仕入れた方が多かったのかもしれませんね。その他は「飯坂温泉」「浄土平」「旧堀切邸」「果樹園」「四季の里」の順でした。
ぜひまだ発見していない福島市の魅力を見つけにきてください! 以下の記事では福島市のメジャースポットから穴場まで、観光スポットをまとめています。
旅慣れ層はどこへ行っているのか? 旅慣れ度による観光地の選び方
こちらのグラフは「コロナ前の通常期に1年間でどれぐらい国内旅行をしましたか?」という質問項目で、回数を地域別にグラフにしたものです。
特徴的な結果が出たのは「高湯温泉」。実に半数以上が、年4回以上国内旅行をしている“旅慣れ層”でした。
高湯温泉といえば 、白濁の硫黄泉の個性が際立っている温泉地。 カフェやレストランはもちろんお土産屋さんもない、あるのは“ありのままの本物の温泉”だけです。 このシンプルさが、 旅慣れ層の方々を惹きつけているのかもしれません。
また、ほとんど旅をしない旅初心者層が最も多く訪れていたのが「飯坂温泉」でした。
奥州三名湯の一つとして有名で、全国的にも知名度の高い飯坂温泉はアクセスも良く、基本的なサービスが整っている宿が多いため、旅初心者層の方々にも安心と信頼感を与えているのではないでしょうか。
旅行客の方々から福島へのメッセージ
最後に、福島を訪れた県外の方々がこの地に感じたこと、伝えたいことをピックアップしてみました!
要望や改善案を含んだメッセージ
- 公共交通機関を使って何か所か観光地を回ろうとすると、アクセスが不便。横のアクセスがもっと便利になれば、一日でいろんな観光地を見ることができると思った
- 果物が美味しかったから、宿でも果物をもっと出してほしかった
- 福島駅周辺でショッピングができる施設やお土産施設がもっとほしい
- 観光向けの情報が少ないので、もっと教えてほしい
- 観光の目玉がほしい
- もっと福島市を全国にアピールしてほしい
- バスでSuicaが使えるようにしてほしい
- 土日に空いている飲食店がもっと増えると助かる
魅力・感謝・応援を含んだメッセージ
- 接した福島の皆さんは皆優しい方ばかりで驚いた
- 仙台市から思ってた以上に近い! 日帰り温泉でもまた来ます
- 道端の無人販売の梨もりんごも美味しかった。本当に福の島だ
- 温泉・食事・自然、豊かで揃っている
- 首都圏からとても行きやすく、見所もたくさんあるので小旅行にとてもよい
- 応援しています
- いつ来ても人の良さを感じる街
- 食べ物が美味しい
たくさんのメッセージを読んでいて共通していたのが、“福島の人々の温かさ” “豊かな食文化” “絶品の温泉や自然”というワード。
福島には何にも代え難い、尊い資源が豊かにあるということ、そして福島を応援し、情報を待っている人が大勢いるということを改めて実感しました。
一方で、情報や魅力をまだまだ伝えきれない現状や課題も見えてきました。
これらの課題に真摯に向き合い、福島を訪れた方々により良い観光体験を提供するため、日々の努力を重ねていきます。
私たち福島市観光ノート編集部と福島市観光案内所は、これからも福島旅行の最高の思い出作りをお手伝いいたします!