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この夏は満天の星空に会いに行こう! 浄土平天文台

浄土平天文台ではこの夏、楽しいイベントが盛りだくさん

磐梯吾妻スカイラインの中ほどに「浄土平」という観光名所がありますが、その浄土平に本格的な「天文台」があるのをご存じですか?

浄土平天文台は、標高約1,600mに位置する「日本で最も標高の高いところにある公設天文台」で、夜間公開日(観望会)には誰でも口径40cmもある天体望遠鏡を覗かせてもらえます。
7〜8月には「星と自然の浄土平まつり」としてさまざまなイベントが企画されています。

浄土平天文台

今年の夏は、降るような満天の星空と天の川、そして流星群を眺めに、浄土平天文台に行ってみませんか。
はるかな宇宙に思いを馳せ、奇跡のような存在の私たちの地球を大切にしたい、そんな気持ちになれる素敵な時間になるはずです。

※この記事は2023年に取材・執筆しました。イベント情報を2024年版に更新して掲載しています。

浄土平天文台の魅力

夜の浄土平天文台外観

ファンが多い、絶好のスターウォッチングポイント

磐梯朝日国立公園内にある浄土平は標高約1,600m、四方を吾妻連峰に囲まれた窪地になっています。そのため、光害(天体観測や星空撮影の妨げとなる街明かりなど)が少なく、星空観察や撮影に絶好の場所として天文ファンのあいだで有名です。

浄土平天文台の場所

空気の澄んだ高所にもかかわらず、福島市街から車で約1時間とアクセスがよく、また「新幹線の駅から最も近い天文台」でもあります。

「星空への招待」イベントと世話犬「チロ」

天文ファンによく知られているもう一つの理由が、1975年から約10年間「星空への招待」というイベントがここ浄土平で開催されていたことです。

天体写真家・イラストレーター・そして数多くの天文関連書の著者として有名な藤井旭さん(福島県郡山市にお住まいでした)と友人の方々、そして藤井さんの飼い犬「チロ」が世話犬となり開催され、多くの天文ファンが参加していました。
この頃の話は、課題図書にもなった「星になったチロ」という本で読んだ方も多いのでは。

星になったチロ

毎年訪れる天文ファンも多い

この記事を書くために取材に行ったのは、今年初めての夜間観望会の開催日。
ここで見る星空が好きで、学生時代から毎年のように来ています」という、千葉からマイカーでお越しのご夫婦がいらっしゃいました。
学生時代には福島駅まで電車で、そこからバスで(当時はまだバスが走っていました)浄土平まで来て「星空への招待」イベントに参加していたのだそうです。その頃からずっと通ってくれているなんて、とても嬉しいお話ですね。

浄土平天文台で星が見られる期間はいつ?

浄土平天文台は、磐梯吾妻スカイラインの通行可能時期に合わせて開館しています。
2024年は4月23日から営業を再開し、11月中旬にスカイラインが冬期通行止になるまでのあいだを予定しています。通常の開館時間は10:00〜17:00。

「夜間観望会」は、スカイラインの夜間通行止が解除される5月中旬から、毎週水・土曜に開催
5月・9月・10月は19:00〜21:00、6月〜8月は20:00〜22:00で行っています。
当日の天候によっては開催しないこともありますので、開催するかどうかは浄土平天文台の公式X(Twitter))を見る(当日の16:00頃に発表)か、電話で確認することをお勧めします。

夏は天の川が一番よく見える季節

先ほど、浄土平天文台は日本で最も高い場所にあると書きましたが、そのおかげで梅雨の時期でも雲海の上に出ている日が多く、この時期の天体観測もおすすめです。

そしてなんといっても、夏は天の川が一番よく見える季節!
その理由は、天の川(=私たちの地球がある銀河系)の中央方向、星が密集している部分を眺めることができる季節だからです。

子どもたちは夏休み、少々の夜更かしもOKかと思いますし、星空の観察は夏休みの自由研究にぴったりですね!

満点の星空が待っている!「星と自然の浄土平まつり」

浄土平天文台では2024年夏、多くのイベントが企画されています。以下、主なイベントをご紹介します。

星空「大」観望会(8/10)

なんといっても最大のイベントは8月10日(土)  20:00~24:00 に予定されている「星空『大』観望会」
浄土平駐車場内に専用の区域を設けて、一晩中星を見ようというイベントです。今年はスマートフォンで一級の星座を撮影するコツも伝授します!
台長おすすめは「寝袋を持ってきて寝転んで星空を眺める」だそうです。

天体望遠鏡製作教室(要予約)

自分の手で望遠鏡を作ってみませんか⁈ 小さくても、月のクレーターまで見える本格的な望遠鏡です。
教室は、7月20日(土)~8月25日(日)までの毎週土・日曜 各日14:00〜16:00に開催。
望遠鏡のキット代と保険料を合わせて参加費は4,200円、各回定員10名で、事前予約が必要とのこと。
夏休みの自由研究にぜひ!

星空観望会

「星と自然の浄土平まつり2024」期間中も、毎週水・土曜の20:00~22:00に星空観望会が開催されます(上記参照)。

その他のイベントなど

そのほかにも、口笛コンサートやヒーリングヨガ、自然絵画教室などのイベントが盛りだくさん。
上記のイベントを含め、詳しくは下記のイベント案内や、浄土平天文台のホームページをご覧ください。

夜間観測会に参加するときは上着の用意を

平地とは気温が10度〜15度も違い、夏場でも夜は寒いです。短パンやショートスカートは避け、上着は必ずご用意ください

浄土平天文台の概要

40cm反射望遠鏡と豊島台長

天文台のドーム内にある直径40cmの反射望遠鏡。夜間観望会にはこれで星団などを見せてもらえます!

1993年(平成5年)10月に開設。現在の台長は豊島直紀(とよしま なおき)さん。2000年から台長を務めています。

天文台の象徴・直径5.5mの銀色のドームの中には、口径40cmのカセグレン式反射望遠鏡と、15cmの屈折望遠鏡が。
その他、太陽観測用の10cm屈折望遠鏡、プロミネンスの観測専用の10cm屈折望遠鏡などがあり、天気の良い日には館内モニターに太陽のフレアなどが映されています。

浄土平天文台内観

館内は、天井から惑星の模型が吊され、壁には豊島台長や天文ファンの方が撮影した星雲や銀河の写真が飾られています。また3種類の隕石(鉄)の展示もあり興味深いです。
その他、アストロ犬「チロ」にまつわる資料も展示されています。

豊島台長からのメッセージ

豊島台長から、読者の皆さんへメッセージをいただきました。

「知的生物が確認されているのは、今のところ地球だけです。生き物がいられる環境であるというのは、ほかの星と比べたら奇跡的なことなんです。
宇宙を見ることによって、自分たちが住んでいる地球環境の素晴らしさを知り、それを良い状態で未来へ残していきたい、そう感じていただけたら嬉しいです。そのために天文台があるのだといえます。
地球のような星は、ほかにないのですから

口径40cmの望遠鏡を金星に向ける

写真は今年の夜間観望会の初日、実際に40cmの反射望遠鏡で星を見せてもらっているときの写真で、三日月の近くにある金星に望遠鏡を向けようとしています。ほかにも豊島台長の案内で星団などを多数見せてもらい、星好きの大人も子供も大興奮の夜でした。

何万光年も遠くの宇宙から地球に届いた光を、望遠鏡を通してこの目で見る感動……。しかも口径の大きな望遠鏡で見られる機会はなかなかありません。ぜひ浄土平天文台で体験してみてください!


プロが浄土平で撮影した星空のタイムラプス映像と、撮影方法については以下の記事をご覧ください。

浄土平スカイラインの交通情報についてはこちら。

その他、天体観測に関する情報

国立天文台「ほしぞら情報」

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