掲載日 /
4/23待望の再開通! 絶景ドライブルート「磐梯吾妻スカイライン」の楽しみ方 +α
全長約30kmのワインディングロードと合わせて楽しみたい観光名所・おすすめドライブルート
ドライブ&ツーリング好きの皆さん、お待たせしました! 2024年4月23日(火) 午前10時に、磐梯吾妻スカイラインが再開通します。
※開通から5/7までの期間、17時〜翌朝8時は路面凍結の恐れがあるため夜間通行止めです。
この記事では、昨年(2023年)の再開通初日に走ってきた磐梯吾妻スカイラインの様子とともに、合わせて走りたい周辺ドライブルートや観光案内、気になる2024年の雪回廊の様子、そしてこの時期の通行止などをお知らせします。
GWに福島のドライブを計画中の方は、ぜひご覧ください!
目次
磐梯吾妻スカイラインとは
福島を代表する絶景ドライブルート「磐梯吾妻スカイライン」は、“日本初の山岳道路”。自然との調和を重視した山岳地帯を走る優れた道路として「日本の道100選」にも選ばれている道で、その日本離れしたダイナミックな景観や、新緑・紅葉の美しさに、県外からも多くの方が訪れる人気の観光名所です。
福島市の高湯温泉から土湯温泉へと続く、吾妻連峰を縦走する全長約30kmのワインディングロードは、最高標高が1,622m。まさに天空のドライブを楽しむことができます。
標高が高いため、毎年11月中旬から4月中旬まで冬期通行止を行っていますが、2024年は4月23日(火)の午前10時に、待望の再開通が決まりました。
2024年の雪の回廊は?
この時期の磐梯吾妻スカイラインの見所といえば“雪の回廊”です。暖冬、雪不足といわれる昨今ですが、今年の様子はというと…
例年より低い1~1.5mの高さとなっていました。
3m以上に達する年もあるそうですが、今年は雪が少なかったことから高い場所でも2m弱。また、この雪回廊の様子が楽しめるのは4月28日頃までとのことで、期間限定の貴重な観光スポットとなりそうです。
再開通初日レポ2023
ここからは昨年(2023年)の再開通初日に、実際に足を運んできた様子をお届けします。
10時の再開通を現地で迎えようと早めに旧高湯ゲート(無料化されていますので現在はゲートはありません)に到着しましたが、写真の通り再開通を待つ車の列が。テレビ局の取材も多数入っていました。
「まるでアリゾナ」ダイナミックな景観が楽しめる
つばくろ谷、天狗の庭などの名所を通過し、ヘアピンカーブをぐいぐい上っていくと、途中で「火山性ガスに注意」という看板が現れはじめます。そこからいくつかカーブを抜けて、視界が一気に開けると……
まるで外国のようなダイナミックな風景が目に飛び込んできます。ここが「浄土平」です。
火山性ガスの影響で荒涼とした大地が広がっており、SNSでは「日本のアリゾナ」などとたびたび話題になっています。
この時期の見どころ「雪の回廊」は?
浄土平から再びスカイラインを走り始め最高標高地点1622mを通過すると、雪の壁に包まれた「雪の回廊」を見ることができます。
2023年も雪が少なく暖かい日が続いたのでこのくらいでした。このあとルートは、野地温泉〜土湯温泉へ向かって峠を下っていきます。
磐梯吾妻スカイラインの絶景ポイント・観光スポット
他にも磐梯吾妻スカイラインには、絶景ポイントがいくつもあります。特に1959年に文学者・井上靖が定めた「吾妻八景」という8つの特別な景観地点は、今も多くの人達を魅了しています。
つばくろ谷
かつて、つばくろ(古くからツバメを表す言葉)が飛び交い渓谷の岩壁に巣を作っていたことから名付けられた「つばくろ谷」。標高1,200mの展望台からは、つばくろ谷のパノラマに加え、谷を渡る不動沢橋、そして遠くに福島盆地の市街地域を一望することができます(駐車場とトイレ有り)。
天狗の庭
大きな岩が点在する「天狗の庭」は、その昔、天狗が岩を跳んで遊んだという伝説から名付けられたのだそうですよ。
浄土平
磐梯吾妻スカイラインの中間点で、晴天の日には一切経山、浄土平の湿原、そして東吾妻山を見ることができる「浄土平」。ここには浄土平駐車場(有料:普通車500円、オートバイは200円)があり、レストハウス(2024年4月23日の10時から再開予定)、ビジターセンター等があります。
再開通に合わせてレストハウスのメニューがリニューアル!浄土平から登っていくと辿り着く観光名所「魔女の瞳」をイメージした“青いスープの「魔女の瞳」ラーメン”が誕生し注目を集めています。
他にも、ビジターセンターにはトレッキングコースや浄土平の植物、動物、野鳥、歴史に関する情報が写真パネルやジオラマで分かりやすく解説されており、見どころたっぷりです。
向かいの「吾妻小富士」は、駐車場から約10分で火口まで上ることができ、噴火口の周囲を1周することができます(1周約60分)。
また、2024年1月に公開された映画『ゴールデンカムイ』の劇中に、浄土平から登る一切経山で撮影された名シーンが登場し、話題になりましたね。
「吾妻八景」は他にも、白樺の峰、双竜の辻(そうりゅうのつじ)、湖見峠(うみみとうげ)、天風境、国見台とありますので、ぜひ気になる場所をチェックしてみてください。
夜間通行止・天候や火山性ガス濃度による通行止について
気温の高い日が続いているとはいえ、磐梯吾妻スカイラインは標高が高いため夜間はかなり気温が下がり、路面凍結の恐れがあります。
2024年は開通から5月7日までのあいだ、17:00〜翌8:00の夜間は通行止となります(路面状況によっては延長される可能性もあります)。通行止になっていなくても油断はせず、冷え込んだ日の翌朝などは十分注意して走行してください。
また、火山性ガスの濃度が基準値を超えると、浄土平〜不動沢のあいだが通行止になります。通行規制など、道路規制情報については以下のページをご確認ください。
※直近でお出かけの際は、福島県道路管理課公式Twitterや浄土平ビジターセンター公式SNS情報(TwitterやFacebook)も併せてご確認ください。
その他注意点
磐梯吾妻スカイラインは山岳道路ですので、道幅は決して広くはありません。対面通行は全線可能ですが、大型の観光バスとはヘアピンカーブですれ違いたくないなと思ってしまいます。
ドライバーの方もライダーの方も、くれぐれもスピードの出し過ぎには気をつけて、余裕を持って運転してくださいね!
スカイラインと合わせて走りたい、おすすめドライブルート
磐梯吾妻スカイラインの終点から野地温泉〜土湯温泉へ抜ける方法もありますが、そのままもっと走りたいという方も多いでしょう。
そんな方に、スカイラインを経由して
- 裏磐梯〜猪苗代〜会津方面へ抜ける峠3本満喫ルート
- 郡山方面へと抜ける爽快ドライブルート
の2つをご紹介します!
磐梯山ゴールドライン・磐梯吾妻レークラインも、2024年4月23日(火)10時~再開通が決まりました。
磐梯吾妻スカイラインとあわせてお楽しみください!
※開通から当面の間、17時〜翌朝7時は路面凍結の恐れがあるため夜間通行止めです。
1.磐梯山周辺の峠道一挙制覇!スカイライン〜レークライン〜ゴールドライン
福島の絶景ドライブルートを一挙に走りたい! そんな方におすすめする、峠3本を満喫するコース。「磐梯吾妻レークライン」を経由し、最終的に「磐梯山ゴールドライン」を通って会津若松方面へと抜けるルートです。
磐梯吾妻スカイライン終点から国道115号を経由し、「秋元湖」「小野川湖」沿いを西へ向かう「磐梯吾妻レークライン」は、裏磐梯の湖沼群や渓谷を通るドライブルートで、自然の美しさを堪能できます。
磐梯吾妻レークラインを抜けた後は、国道459号から磐梯山の西側を回って会津方面へと向かう「磐梯山ゴールドライン」を通ります。
いくつもの展望台がありますが、なんといっても磐梯山の噴火口の絶壁が眺められる「黄金平(こがねだいら)」、そして猪苗代湖を眼下に眺める「山湖台(さんこだい)」などで雄大な景色を楽しむのがおすすめです。
また、終点に近い「道の駅ばんだい」や、磐梯山周辺の飲食店の一部では「磐梯山ジオパークカレー」も楽しめますよ!
会津若松に入る前に、猪苗代湖にもぜひ立ち寄ってください。猪苗代湖は日本で4番目に広い湖で、別名「天鏡湖」と呼ばれています。
レークライン・ゴールドライン問い合わせ先
猪苗代土木事務所
TEL : 0242-62-3102
2.郡山方面へ抜ける爽快ドライブルート「母成グリーンライン」
スカイラインの終点からそのまま国道115号を進むと左手側に出てくるのが、中ノ沢温泉を経由して郡山方面に抜ける、その名の通り牧草地や明るい林が印象的なドライブルート「母成(ぼなり)グリーンライン」です。
(スカイライン〜母成グリーンラインで約60km/所要時間約1時間半)
中ノ沢温泉では多くの旅館が日帰り入浴にも対応していますよ。
写真は2023年4月14日撮影のもので、まだ木々の葉っぱがありませんが、写真から新緑の美しさを想像していただけると嬉しいです。
途中の「達沢不動滝」は一見の価値あり! 猪苗代町の美しい滝で、パワースポットとしても知られています。滝まで、駐車場から歩いて約10分ほどです。
母成グリーンラインの途中には、母成峠古戦場の碑(幕末の歴史好きな方におすすめ)、郡山石筵(いしむしろ)ふれあい牧場(お子さんと遊ぶのにおすすめ)などもあります。
終点は、磐梯熱海温泉のある磐梯熱海IC近く。そこから磐越自動車道にも乗れますし、国道49号線で郡山市方面へと向かうのもありでしょう。
磐梯熱海温泉は新幹線が止まるJR郡山駅からも近いですよ。
福島が誇る絶景観光道路の数々、楽しんでください!
磐梯吾妻スカイラインをはじめ、福島県内でも指折りのドライブルートと、その周辺観光情報をご紹介しました。
ドライブ好きの皆さん、ツーリング好きの皆さんに、福島のドライブを満喫していただけたら嬉しいです。
【元記事・村上瑞恵】