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飯坂を楽しんで♪子供たちが企画から練ったスタンプラリーがいよいよスタート!!
小学3年生が地域をつなぐ架け橋に
目次
子供たちが誇れる福島の魅力発見&造成に奔走
こんにちは。福島市観光コンベンション協会で、コンテンツ造成と映画やドラマなどの誘致を行うロケツーリズムを担当している金澤です。
子供達が誇れる福島にするべく、普段は福島市内の事業者と共に、福島市の特産品を活かした商品や体験コンテンツに磨きをかけるために奔走しております。
今回は福島大学附属小学校の3年生が飯坂温泉を盛り上げようと、自ら飯坂に何度も足を運んで周遊コンテンツを考えたと伺い、子供達の奮闘ぶりを観光ノートでお届けする事になりました。
熱意溢れる子供たちの取り組みをご覧頂き、彼らが作ったスタンプラリーをきっかけに、飯坂に足をお運び頂けたら嬉しく思います。
大好きな飯坂のみんなが楽しみにしてくれている!だから頑張れる!
2023年2月8日9時30分。緊張した面持ちの子供たちがA4サイズのチラシを握りしめて福島駅前に集まっていました。
「こんなにチラシがある・・・どうしよう。配れるかな・・・」
この日は「飯坂スタンプラリー」のチラシ配りの日。
最初は緊張して声が出ず、
「すみません。少しお時間よろしいですか?私たち福島大学附属小学校3年生が考えた飯坂スタンプラリーを紹介させて頂けないでしょうか?」
やっと意を決して声をかけてみるものの、
「ごめんなさい。時間がなくて・・」と足早に去っていく通行人。
―どうしたらチラシをもらってくれるだろう?
「チラシを渡せないと、スタンプラリーを知ってもらう事もできないね。」
―お世話になった飯坂の人たちもスタンプラリーを楽しみにしてくれているのに。
―駅から出てくる人はみんな急いでいるね。
―言葉を変えてみようか。
「僕たちが考えた飯坂を楽しむスタンプラリーです!ぜひこのチラシをみてください!」
「やったよ!!!1枚もらってくれた!!」1人が成功した姿を見て、自分もやってみよう!と、子供達が率先して方々に散らばり配り始めました。懸命にチラシを配る子供たちの姿に、1人、また1人と足を止めて耳を傾けてくれる通行人が増えていきました。
終了時間になり、集合場所に戻って来た子供達の晴れやかな笑顔。
「全部チラシ配れたー!!!」「1枚だけ残っちゃった!!」
最初の頃の緊張した表情はすっかり消え、達成感に目を輝かせていました。
この日は企画の時から子供たちの取り組みを見守ってきた飯坂温泉観光協会や飯坂支所の皆さんも応援に駆け付け、一生懸命飯坂をPRする子供たちの姿に感動しきりでした。
大好きな福島を自分たちも盛り上げたい!!
遡ること2022年4月。3年生になった子供達は新たな総合学習に取り組もうとしていました。
福島市を盛り上げたい!と考える子供たちが多く、電車が大好きな児童が「飯坂電車を使っている人が少ない。」と発言をしたことをきっかけに、今回の取り組みにつながっていったのだそうです。
「飯坂温泉に来る観光客が少ないのかな?」「どんな人が利用しているのか駅員さんに聞いてみたい。」という子供たちの思いが高まり、2022年7月6日には実際に飯坂へ足を運ぶ第1回目の校外学習が行われました。
曾根田駅から飯坂電車に乗って飯坂温泉駅周辺を散策したり、桜水駅で福島交通の職員さんに話を聞くなどして、自分たちが立てた仮説を検証していきました。
夏休みは家族で飯坂へ
総合学習で飯坂を取り上げることになり、まずは飯坂を知ることから始めた子供たち。学校で1人1台配られたタブレットを使いこなすデジタルネイティブ達は、WEB上で紹介されている過去のイベント情報や飯坂の歴史、お店の情報なども調べたそうです。
知れば知るほど「飯坂温泉ってこんなに色々やっているんだね!!」「でもなかなか自分たちに情報が届いてこないね。」「私たちが学校で友達に伝えたら、もっと飯坂のことを知る小学生とその家族が増えるんじゃないかな?」「もっとたくさんの人に来てもらうためにはどうしたらいいだろう?」そんな会話が教室内に飛び交っていたそうです。
子供たちの知的好奇心は総合学習の時間内にとどまらず、夏休みは子供からのリクエストで飯坂へ赴いた家族も多かったようです。飯坂で行われていたイベントに参加したり、飯坂の旅館に泊まってインタビューをしたり。思い思いに飯坂での夏休みを過ごし、子供たちの飯坂探求の熱はさらに高まっていきました。
大好きな飯坂をたくさんの人に楽しんでほしい
飯坂を調べていくうちに、どんどん飯坂が好きになっていった子供達。
調べていくと、飯坂には老若男女どの世代も楽しめる泉質の温泉、素敵な旅館、名物、食事ができるお店もたくさんある事がわかってきました。
大好きな飯坂の町を、たくさんの人に楽しんでもらうにはどうしたら良いだろうかとみんなで考えた末、ミッションをクリアして楽しむスタンプラリーを思いついたそうです。
子供たちの熱意に飯坂温泉街の人々も全面協力
「飯坂でスタンプラリーをやろう!」
目標が定まり、どこに見学に行き、どんな質問をすればよいかを事前に考え、2022年9月28日に飯坂温泉街へ2度目の校外学習を行うことが決まりました。
岩城屋米穀店では来訪者の人数や、名物のラジウム玉子についての話を聞きました。ラジウム玉子を食べた事がなかった子も多く、真剣にメモを取っていました。朝ドラ『エール』を記念して作ったパッケージなどが色々あることを知りました。初めは緊張していた子供達でしたが、優しく話を聞いてくださる店主の人柄にすっかり緊張もほぐれ、あらかじめ決めてきた質問を投げかけては、1つ1つ丁寧に回答してもらいました。スタンプラリーへの協力依頼に快諾して頂くと、ホッと胸をなでおろした子供たちでした。
紅屋本店では飯坂名物の巻きせんべいについて教わりました。こちらも食べたことがない子ばかり。昔ながらの作り方で、2秒ほどの温かいうちに手作業で巻かないと巻けなくなるため、「失敗作もでちゃうんだよ。」と教えてもらい、巻き損ねたせんべい部分を試食させてもらったところ「すっごく美味しい!!今度買いに来たい!」と素朴な味のせんべいを大絶賛。一気に全部食べずに少しずつ大事に食べている子もいたほど、子供たちが飯坂のお気に入りをまたひとつ発見した瞬間でした。
玉手商店では、なぜお店の脇にラジウム玉子の自販機を置いているのかを質問する子供たち。
「お店を閉めている時もあるから、せっかく来てくれたお客さんが購入できないと申し訳ないので、自販機を置いていつでも購入してもらえるようにしたんだよ。」と教えてもらいました。ラジウム玉子の冊子を見せてもらい、飯坂温泉街だけでも8店舗のラジウム玉子を扱っているお店があり、お店によって温泉につける時間が異なるため、黄身の硬さが違うことも教えてもらいました。ラジウム玉子がお店によって違いがあることに驚いた子供たちでした。
阿部留商店では、ラジウム玉子のパッケージをモチーフにしたマスキングテープやTシャツに興味津々!「かわいい―!!」と駆け寄る子供たち。阿部留商店の先代が考えたパッケージを現代まで大事に受け継いでいるのだそうです。「ここの玉子はどうして『ラヂウム玉子』と書かれてあるのですか?」という子供たちの疑問には、「昔から続いている(創業明治11年)ラジウム玉子だから、昔の字をそのまま今も使っているんですよ。」と教わりました。阿部留商店へインタビューをしているときに、ちょうど紅屋本店の主人が配達に訪れ、「あれー?さっきの巻きせんべいも売ってる!!」とここでも新たな発見をした子供たちでした。
各店舗からラジウム玉子のお土産をもらった子供たちは、お店の方々の想いを知り、家で早く食べ比べをしてみたい!と楽しみにしていました。
校外学習の時にはお弁当を持参し、お昼の休憩場所として旅館の大広間や旧堀切邸、飯坂電車の車両なども子供たちへ提供されました。初めて入る旅館や、子供たちに優しく接してくれる女将さんのお仕事にも興味津々。女将さんのまねをして挨拶をする子供の姿に、女将さんも顔をほころばせていました。
最後の大仕事
2回目の校外学習の後、子供たちはポスターやチラシ、スタンプ台紙や、スタンプのデザインを作成。
全ての資料が揃い、あとは周知をしていくのみ。
第3回目の校外学習となったのは、冒頭でお伝えした2月8日のチラシ配りの日。
子供たちはチラシを配布した後、スタンプラリーの御礼で協力店舗をまわり、「福島駅でたくさんの人にチラシを配ってきました!」と自信に満ちた大きな声で報告をしていました。
飯坂電車の駅には、子供たちから手渡されたポスターも掲出されました。
この日のお昼ご飯場所として大広間を提供した「つたや旅館」では、ラウンジや階段の踊り場の目立つ場所に、スタンプラリーのチラシやパンフレットが置かれていて、子供達が歓喜の声をあげていました。
こうして約1年かけて子供たちが企画した『♨がんばれ飯坂♨元気もりもり!スタンプラリー』が完成しました。
2023年2月11日(土)からスタンプラリーがいよいよスタート!!
スタンプのデザインも子供たちが考えてタブレットで作成し、飯坂温泉観光協会がスタンプにしてくれたそうで、とても可愛らしく仕上がっていました。ハンコのデザインもミッションごとに異なるそうです。飯坂温泉観光協会のホームページでもスタンプラリーが紹介されていますよ。
【スタンプラリー開催期間】
2023年2月11日(土)から2023年4月5日(水)まで
【スタンプラリー台紙配布場所】
飯坂温泉観光協会(9:00-18:00)
【スタンプラリー協力店舗】
①旅館青葉 ②旧堀切邸 ③玉手商店、阿部留商店、岩城屋米穀店 ④わたなべパン店 ⑤紅屋本店 ⑥笑楽庵 ⑦波来湯 ⑧つたや旅館、旅館小松や ⑨佐久果実店
※定休日や営業時間などの詳細はスタンプラリー参加店舗情報を参照
スタート直後のスタンプラリーの反応を参加協力店の方々に伺ってみました
スタンプラリー参加協力店のひとつ、子供達も大好きな旅館青葉の若女将にお話を伺ったところ、
「子供達が飯坂を盛り上げたい!と、とても頑張ってくれているので、私たちもその気持ちに応えたくてお客様へ積極的にご案内しています。開始2日で既にご宿泊の男性2人組とご夫婦の4名様がスタンプラリーに参加されました。男性2人組はチェックインの際にご案内したところ、夕飯前までに戻ります!と外出され、1日で6個集めてきました!と夕飯前の温泉も入らずに、スタンプラリーを楽しんでいたんですよ!子供達が喜んでくれるように、こんなにたくさんのお客様が参加したよ。と子供達に報告できたらなと思っています。」とお話くださいました。
笑楽庵の奥様は、「開始すぐの土日でお子さん達がたくさん来てくれました。ファミリーでお父さんやお母さんと来てくれるので、人数もいっぱいで来てくれて。本当にありがたいです。とっても素敵な取り組みを考えてもらいました。」と、とても喜んでいらっしゃいました。テレビの前の一番目立つ場所にスタンプラリーのチラシを置いて周知されていましたよ。
佐久果実店の奥様も「開始後、家族連れのお客さんや、ご夫婦など、スタンプラリーを企画した子供達や新聞を見て知った方などたくさんのお客様が来てくれています。子供達が一生懸命企画して盛り上げてくれてありがたいです。デザインも作ったと聞いて感心しています。」こちらもお店の玄関の一番目立つ場所にスタンプラリーのチラシを置いてPRされていました。
わたなべパン店のご夫妻は「土日でご家族連れなどたくさん来てくださいました。うちは通常は日曜が定休ですが、せっかく子供達が素晴らしい企画を考えてくれたので、日曜もスタンプラリー期間中は出来る限り店を開けたいと思っています。子供たちの熱意に地元も応えていかないと!」と子供達の企画を全力支援。こちらのお店は、飯坂の公衆浴場が6時から開くので、観光協会が開店する前に来訪された方がパンフレットを持っていけるようにと、まちの案内所のような役割を担っていて、パンを焼き始める8時からお店を開けています。そのためお店にはチラシやパンフレットが溢れていますが、その中でもレジに一番近い目立つ場所にスタプラリーのチラシが置いてありました。
子供達の熱意に、飯坂を支える方々も全面協力してくださっており、心温まる関係性が築かれていて胸が熱くなりました。
スタンプラリー挑戦中に、ニコニコと笑顔を向ける子供がいたら、このスタンプラリーを企画した子供たちかもしれません。
子供たちの想いがこもったミッションをクリアして、飯坂散策をぜひぜひお楽しみください♪
飯坂電車「いい電」はお得がたくさん!
子供たちが飯坂を調べるきっかけになった『飯坂電車』ですが、実はお得なフリーきっぷがあることをご存じでしょうか?
例えば、大人1名800円の1日フリーきっぷを購入すると、小学生以下のお子様1名と幼児2名までが無料で乗車できるうえ、
なんと9カ所の共同浴場入浴券まで付いています。
そのほか、バイキングや日帰り入浴が人気の花ももの湯とセットになったフリーきっぷや、
旅館の日帰り入浴券が付いたフリーきっぷ、
切符を提示すると飯坂電車協賛店で割引になるなど、お得な内容盛りだくさん!!
お得な情報は福島交通のホームページでぜひご覧くださいね♪
福島駅からの始発は朝6時台から、約20分おきに22時台まであって非常に便利!
今回の校外学習で子供達は毎回飯坂電車を利用し、車掌さん達にもお世話になってすっかりいい電のファンに。
震災後すぐに復旧して市民の生活に寄り添い、雪の日も雨の日も風の日もほぼ止まる事なく最強電車との呼び名も高い『いい電』で、飯坂周遊を楽しまれてはいかがでしょうか。
子供たちの飯坂トキメキ写真館
気になる写真をタップすると店舗情報へ飛びます。
スタンプラリー参加店舗情報
飯坂温泉観光協会 |
【定休日】なし 【公式ページ 】 飯坂温泉オフィシャルサイト |
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①旅館青葉 |
チェックイン15:00~ チェックアウト~10:00 【定休日】- 【公式ページ】青葉旅館 飯坂温泉 【公式サイト】 |
②旧堀切邸 |
【定休日】無休 (臨時休館あり) 【公式ページ】旧堀切邸公式ホームページ
|
③玉手商店 |
10:00~12:00/ 16:00~18:00 【定休日】水曜•第三木曜 |
③阿部留商店 |
【定休日】火曜 【公式ページ】阿部留商店|公式ホームページ
|
③岩城屋米穀店 |
【定休日】第三水曜日/毎週日曜 【公式ページ】福島市観光ノート(岩城屋米穀店) |
④わたなべパン店 |
9:30(パン焼き上がり)~ 19:00 ※お店自体は8:00から開店 【定休日】日曜(スタンプラリー開催中は定休日でも開ける日あり) 【公式ページ】福島市観光ノート (わたなべパン店) |
⑤紅屋本店 |
【定休日】日曜 【公式ページ】福島市観光ノート (紅屋本店) |
⑥笑楽庵 |
【定休日】木曜 【公式ページ】食べログ |
⑦波来湯 |
【定休日】火曜 |
⑧つたや旅館 |
チェックイン15:00~ チェックアウト~10:00 日帰り入浴 10:00~20:00(最終入館) 【定休日】月曜 |
⑧旅館小松や |
チェックイン15:00~ チェックアウト~10:00 日帰り入浴 10:30~19:00(最終入館) ※日帰り入浴は日により時間帯の変動あり。 お電話でお問合せください。024-542-2161 【定休日】- 【公式ページ】旅館小松や【公式サイト】 |
⑨佐久果実店 |
【定休日】不定休 【公式ページ】佐久商店公式ホームページ |