温泉ソムリエ有資格者が教える「飯坂・土湯・高湯温泉の楽しみ方」講座レポート

2023年1月27日（金）、アクティブシニアセンターアオウゼにて「飯坂・土湯・高湯温泉の楽しみ方」講座が開かれました。40名満員御礼での開催です。

講座の様子

講師は、DMO福島市観光コンベンション協会の横山佳代さん。福島駅西口2階にある福島市観光案内所のスタッフとして働いており「お客様のご案内に役立つ資格を」と取得した温泉ソムリエの資格を活かしています。

講師の横山佳代さん

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まずは温泉の知識を深めるところからスタート

横山さんが作成した温泉チャート診断は観光客に人気

本講座で最初に紹介されたのは「温泉チャート診断」。横山さんが資格を取得してはじめて作った資料で、質問に答えていくと自分の好みに合った温泉が分かります。受講者さんはこのチャートに沿って、自分好みの温泉を診断してみました（ちなみに私は高湯温泉タイプでした）。

温泉チャート診断はこちら！

続いて、温泉そのものを知る時間。法の定義、泉温、10の特徴、効果などについて学びました。
温泉の泉質は大別して10種類あり、それぞれ効果が期待できる病気や症状（=泉質別適応症）が違います。

10種類ある泉質と、泉質別適応症

飯坂温泉と土湯温泉は単純温泉、高湯温泉は硫黄泉。それぞれの温泉に違った特徴があることを知り、自分に合った適応症を選べば、心も体も元気になりそうですね。

©福島市観光PRキャラクター「ももりん」

個人的にとても勉強になったのが、温泉には「転地効果」があること。海・山・川の近くの温泉地などでリラックスすると自律神経が整い、疲労回復や免疫力の向上が期待できることを転地効果と呼ぶそうです。
これまでは温泉に行って「なんとなく癒された気」でいましたが、効果が実証されているのですね！

福島市の3温泉地をご紹介

続いて、福島市の温泉について紹介する時間がありました。
環境省が令和2年度に行った調査によると、日本には温泉地が2,934カ所あり、福島県は132カ所で全国第4位。福島市には飯坂温泉・土湯温泉・高湯温泉の3つの温泉地があります。

奥州三名湯のひとつ飯坂温泉

飯坂温泉駅から見た十綱橋。温泉街ならではの眺めです。

飯坂温泉は福島駅から福島交通飯坂線で約20分、東北自動車道 福島飯坂ICからは車で約10分の場所にあります。

飯坂温泉の泉質はアルカリ性単純温泉。子どもからお年寄りまで安心して入浴できます。源泉は50度超えで熱め。共同浴場は9つ、足湯も4ヵ所あります。肌の角質を取る「美肌の湯」とも呼ばれているんだそう。

横山さん曰く、「共同浴場は朝6時から開いているので、朝湯もおすすめです」とのこと。

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10種の泉質を有する土湯温泉

土湯温泉街や吾妻の山々の絶景も楽しめる。

土湯温泉は福島駅から路線バスで約40分、東北道福島西ICからは約20分の場所にあります。標高450m、三方を山に囲まれた荒川渓谷沿いの土湯温泉街と、吾妻山の中腹にある土湯峠温泉郷の2つのエリアに分かれています。

土湯温泉の泉質は弱アルカリ性単純温泉。温泉街には他にも、炭酸水素塩泉や単純硫黄泉など異なる10の泉質を有する施設が点在しています。
温泉には天然の保湿成分である「メタケイ酸」が多く含まれ、肌の古い角質をはがし乾燥から守る「美人の湯」とも呼ばれます。

「宿によって泉質が違うので、ぜひ湯めぐりを楽しんでください」と横山さん。

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源泉かけ流しにこだわる高湯温泉

エメラルドグリーンがかった白濁したお湯が特徴

標高750m、磐梯吾妻スカイラインに向かう山道の中腹に高湯温泉街があります。福島駅からはバスで約40分、東北道 福島西ICと福島飯坂ICからは約30分、東北中央自動車道 大笹生ICからは約20分です。

高湯温泉は2010年6月に、全国で9番目、東北地方では初めて「源泉かけ流し宣言」を行ったことでも話題になりました。白濁した硫黄泉は還元作用が強く、免疫力アップ、老化やシミ予防が期待できます。

最近では「じゃらん人気温泉地ランキング2021」で総合満足度1位を獲得しました。過去には2016年と2017年に、2年連続で総合満足度1位に輝いているんですよ。

横山さん曰く、「湯あたりしやすいため長湯はせず、体調に合わせて楽しむと良いでしょう」とのこと。

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まとめ

〇×クイズの様子

本講座を通して、温泉について知る座学だけでなく、福島市の紹介映像を見たり、〇×クイズをしたりと、温泉について楽しく知ることができました。
「市の中心部からわずか約30分で行ける温泉地が3つもある福島市に住んでいるって、贅沢なことだなぁ」と、改めて感じています。

さまざまな温泉が楽しめる福島市。皆さんもぜひ、お気に入りの温泉を見つけてくださいね。

3温泉地のパンフレット　福島市観光案内所で配布中