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祝「100年フード」認定!福島市「円盤餃子」の名店を訪ねてみました
ふくしま餃子の会「中華朴伝」
福島市を代表するご当地グルメ「円盤餃子」が、文化庁の令和3年度食文化機構醸成事業「100年フード」に認定されました。福島市では同時に「いかにんじん」も認定を受けています。
祝!文化庁「100年フード」認定!福島市が誇る食文化 Vol.1「いかにんじん」
祝!文化庁「100年フード」認定!福島市が誇る食文化 Vol.2「円盤餃子が食べられる店」
今回は、円盤餃子の普及を推し進める「ふくしま餃子の会」の会長さんにお話をお伺いしました。
「お客様に美味しいものをお届けするのが役割」
「ふくしま餃子の会」会長の塚原仁司さんのお店は、福島市置賜町にある「中華朴伝」。
町の中華屋さんとして、餃子だけでなくラーメンなど麺類も得意なお店ですが、実はその麺も「喜多方ラーメン」の麺を使用していたり、おつまみには会津の有名な「小林畜産」直送の馬刺しを出すなど、「福島の名産品」にこだわったお店なのです。
入り口には大きく「円盤餃子」のポスターが!
「100年フード」の反響もあって、大忙しで昨夜は一睡もしていないという塚原さんでしたが、快く取材に応えていただきました。
編集部:この度は「100年フード」認定おめでとうございます。
塚原さん:ありがとうございます。これまで頑張ってきた円盤餃子の会としては本当にうれしいです。
編集部:改めて、円盤餃子の特徴を教えてください。
塚原さん:野菜が多めで、全て手作り、手づつみの餃子を注文をいただいてフライバンで焼いています。なので少しお待たせはしちゃいますが、お客様に美味しいものをお届けするのが私たちの役割なので。一人20個って多いようですが、軽いので皆さんペロッと食べちゃいますよ。
編集部:営業が夜だけのお店が多いのはなぜですか?
塚原さん:円盤餃子は戦後、満州からの引き上げの方が始めた闇市からスタートしていて、働く人の仕事終わりのお楽しみでお酒とともに「明日の活力」を提供することが原点なんです。現在も夕方から営業する店が多いのはそのためです。でもやはり場所柄、ランチのご要望が多いので、うちの場合はできる限り昼も営業するようにしています。
編集部:美味しさの決め手は?
塚原さん:やはり肉と野菜の配合が大事ですね。同じキャベツを使っても、季節によってキャベツの味が違いますから、微妙に変えたりしているんですよ。餃子の会の会員さんはみな個性派揃いでそれぞれのスタイルがあるんです。うちはオリジナルのタレにしています。お子さんでも食べられるように、ラー油とニンニクは入れず、別添えにして、お客様のお好みにしていただけるようにしています。
ランチ中のお客様に伺いました
お店に伺った時には、ランチタイムが終わる時で、最後のお客様がいらっしゃいました。
東京都大田区にお住まいの久留米さんご夫妻。この日は奥土湯温泉郷にご宿泊予定で、ホテルのお迎えバスの前に名物を食べようとご来店されたとのこと。
「日本秘湯の会」のスタンプラリーに参加しているご夫妻は、福島には温泉を目的に何度か来られているそうですが、今回は旅行ガイド「るるぶ」で知った朴伝さんで、円盤餃子に初挑戦。
早速お味の感想を伺いました。
「すごく美味しいです。野菜が多くて食べやすいし、ニンニクが小皿で出てきて、タレに溶かして食べてますが、これもいいですね」と奥様。餃子だけでなく麺にもご満足の様子でした。
100年フード認定のご当地グルメとして
編集部:100年フードに認定されたということで、これから何かご計画はありますか?
塚原さん:やりたいことはたくさんあります。まずイベント。コロナでずっとイベントができませんでしたから、まずはうちの近くの広場(さんかく広場)で試食会を復活させて、たくさんの方に食べていただきたいです。それと、現在餃子の会の会員は15店あるんですが、スタンプラリーができたらいいですね。そして、100年フードのロゴが使えるというので、Tシャツとか、お皿なんかも作りたいです。
編集部:夢は広がりますね!
塚原:はい。今回は国のお墨付きをいただいたということですから、これから若い世代にも伝えて、ふくしまの餃子の格をあげていきたいです。そのためには、今は自分たちはひたすら美味しい餃子を作って、地場を固めていくことだと思っています。
編集部:ぜひ、観光ノートといろんなコラボをさせていただいたらうれしいです。ありがとうございました!