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【祝!ふくしま産業賞受賞】30秒で50セット完売の人気ブランド 【木製玩具「nine-D」】
「おひなちゃん」が福島市ふるさと納税でも大人気!
福島市発の木製玩具ブランド「nine-D」。木のぬくもりを感じるかわいらしいフォルムでふるさと納税でも大人気の返礼品ですが、このたび、優れた技術力、復興や地域活性化に貢献する企業活動をたたえる福島民報社の「第7回ふくしま産業賞」の「特別賞」を受賞されました。
県内外からも注目が集まる「nine-D」の人気の秘密を探るべく、私あっこが製造元の旭産業社に取材してきました。
目次
「意外な場所」から生まれた作品
あたたかな木の温もり、ゆらゆらと動くクジラの上に乗るかわいらしいどうぶつたち。
福島市ふるさと納税返礼品でも大人気の「nine-D(ナインディー)」の飾って遊べる木製玩具シリーズです。
nine-Dを手掛けるのは、福島市のトータルサインメーカー旭産業株式会社。
「つむつむどうぶつ」生みの親は、同社の代表取締役であり、4児の父でもある宍戸弘樹社長。
はじまりは、自身が子どもの頃から描いていたこの一匹のゾウ。
宍戸社長は、これを立体的にしたものをたくさん作って、子どもたちと転がして起き上がらせるという独自の遊びを楽しんでいました。
ある時、子どもがゾウを重ね始めます。それを見た宍戸社長は、予想外の遊び方に感動し、「じゃあ、積める土台を作ってみようか」と大きなクジラを作ったのが、つむつむどうぶつ誕生のきっかけでした。
コンセプトは「2way以上の楽しみ方」
丸みを帯びていたり、トゲトゲしていたりと動物の特徴を明白に捉え、象られた動物たち。ここにも、宍戸社長のこだわりが光ります。
元々は、子どもの手先の感覚を鍛えたくて、さまざまな形にしたそうです。
また、積む以外にも、目隠しをして、手探りで何の動物かを当てる遊びができたりと、複数の遊び方ができることで、ハンディキャップの有無に関わらず、すべての人たちが思い思いに楽しむことができます。
しかもそれは、年齢の壁も越えます。子どもだけではなく、高齢者の方々にも受け入れられるようになりました。高齢者向け施設で、認知症予防やリハビリに使われているそうです。
また、箱から出して、遊んで、片付けるところまで楽しくできるようにも作られています。
この楽しさは私の予想を上回り、まさに「2way以上の楽しみ方」が隠されていました。
宍戸社長は、「2種類以上の楽しみ方ができる」ことを、すべての作品のコンセプトとしています。他のnine-D作品にもこのこだわりが宿っていますので、ぜひあなたなりの様々な楽しみ方を見つけてみてくださいね。
「nine-D」大ヒットのきっかけは、ギターのブローチ
今や、つむつむシリーズは、約30種類と「nine-D」の看板商品とも言えます。私は疑うことなく、nine-Dの大ヒットのきかっけは、「つむつむどうぶつ」と思い込んでいました。
しかし実は、最初に大ヒットしたのは、「ギターのブローチ」だったのです。
これを聞いて、初めてギターブローチの存在を知った私は本当にびっくりでした!
ギターのブローチは、ギターの弦の位置などを本物に忠実に再現し縮小したもので、かわいらしいフォルムが特徴の斬新なデザインです。これをwebで販売したところ、一時は生産が追い付かず販売を休止したほど爆発的に売れたそうです。
「大好きなアーティストのギターと一緒で嬉しい」、「ギター好きの家族や恋人にプレゼントしたらとても喜ばれた」など、今も変わらずに売れているロングヒット作品です。
ギターブローチのファンが「つむつむシリーズ」を見いだす
ですが、ギターブローチの顧客は、つむつむシリーズのようなベビーキッズ作品対象の年齢層ではなかったというのです。ではなぜそこから、つむつむシリーズも大ヒットに繋がったのでしょう。
それは、購入者の方々が、nine-Dは、ギターブローチ以外に何を取り扱っているところなのだろうかと他の作品を見てくれたことにありました。
そこで、つむつむ作品を初めて見た顧客は、親戚や友人などの子どもにプレゼントしたいと思い、購入してくれたのです。そこからは、SNSを通してあっという間に広がっていきました。
つまり、ベビーキッズ作品対象の年齢層ではない層に届いたことこそが、つむつむシリーズ大ヒットのきかっけとなったのです。
3年待ちも!「春色のおひなちゃん・SAKURA咲く」
「春色のおひなちゃん・SAKURA咲く」は、お孫さんへの贈り物としても喜ばれています。
一瞬で目を奪われ、引き込まれる愛らしさと目を凝らしてしまうほどの精巧な作り。
昨年は、nine-Dで販売開始から30秒で50セットが完売したという大人気の作品です。
こちらも生みの親は宍戸弘樹社長。
誕生のきっかけは、子どもにひな人形をと贈りたいが、置き場所に困ったことにありました。
最初は、コンパクトな段飾りを作ったそうですが、それでもやはり置き場所を取られます。そこで、そのまま壁に飾れるものにしようというアイデアから、「春色のおひなちゃん・SAKURA咲く」が生まれました。
細部にまで宿るこだわり
駒は、両面印刷なので、子どもが表と裏をそれぞれ楽しみながら遊んだり飾ったりすることができます。
鏡台には、本物のアクリルミラーが仕込んであり、棚の背面には、一枚一枚手作業で染色した桜色の丈夫な障子紙を使用、寄木細工風のデザインや人形の豊かな表情など、大人でも隅々まで見入ってしまうほどの芸術的な作品です。
また、子どもと一緒に飾ったり、納めたりできるように、さらに日本の伝統を引き継いでいけるように、人形の名前などが書かれた専用の収納ボックスも付いています。
まさに、こちらもnine-D の2way以上の楽しみ方が随所に見られる作品です。
さらに、ミニチュアにしたブローチもセットになっています。
親から子に雛飾りを引き継ぐときに、そのブローチは親が宝物にするなど、ご家庭それぞれのアイデアで楽しむことができますね。
棚と駒は全て抗菌作用が高いと言われているヒノキで作られていて、この節(ふし)のないヒノキを選定するのには、とても苦労されているそうです。
作品で繋がる家族の絆
ここまで細部にまでこだわった雛飾りは、やはり贈り物で遣われることも多く、今までで最も感謝された作品だと、宍戸社長は言います。
お孫さんにプレゼントしたいと人生で初めてwebショッピングを利用された祖父母、贈られて嬉しくて写真を送ってくれるお孫さんなど。お話しを伺っているだけでも、それぞれの家族の笑顔が目に浮かびました。
コロナ禍で人と人の繋がりが希薄とならざる負えない状況の中、1番大切な家族の絆を深めることをこの作品が担っていることに、私は、温もりと大きな希望を感じました。
宍戸社長は、これからも、普段使い出来るおもちゃからおひなちゃんのような感動してもらえる作品まで、アイデアが光る作品を世に生み出していきたいと語ってくれました。
次は、どんなアイデアあふれる作品で私たちを感動させてくれるかが楽しみです。
ご紹介した作品をはじめとしたnine-D製品の一部は、福島市ふるさと納税の返礼品としてもご用意しています。
詳細は、特設サイトをご覧ください。